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「俺と旅行に行け!!なな「嫌です」」
球磨川の話を遮る七瀬。
「りょ、旅行!!?」
未だ状況のつかめない跡沢。
「何度も言いますが、僕にはやるべきことがまだ沢山残ってるんです。旅行なんて行ってる時間ありません それとも何ですか、僕の仕事の邪魔をするつもりですか?それなら公務執行妨害で今すぐ訴えますよああそういえば跡沢さんは刑事ですからねよろしくお願いします」
早口でつらつらと拒否する七瀬。
「へっ!?今 俺のこと呼びましたか? なんだか分からないけど、協力しますよっ!!」
今イチ 流れのつかめていない跡沢だが、七瀬が自分に(今だけ)頼ろうとしているということだけは分かったようだ。
球磨川に向かっていい放つ。
「旅行行くんだったら、俺も混ぜてください!!!」
「あなたさっきから一体何を聞いていたんですかっ!!」
流石の七瀬も思わず声を荒げる。
球「お?なんだ お前、けっこー話が分かるじゃねえか いいぜ連れてってやってもよ
...ただし荷物持ちな」
後半の部分は聞いていなかった跡沢は目を輝かせている。
「あー今から楽しみだなーーっ ねぇ七瀬さん
山がいいですか?海もいいですよね~っ」
すっかり行く気満々である。
「人の話を...「海だったら釣りですよね!!」」
抗議の声を上げようとした七瀬は、跡沢のその一言で ピタッと止まる。
「釣り...ですか..」
何かを考え込む七瀬。
「どうしたんですか?七瀬さん」
黙り込む七瀬の顔を心配そうに覗き込む跡沢。
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