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「ねぇ、何黙ってんの?」 一人が私を見ながら切り出した 私というより、私の中を覗かれているような、違和感 「ちゃんと話聞いてんの?」 「そんなへらへら笑って楽しい?」 「あたし達の話はそんなにつまらない?」 「あなたっていつもそうだよね」 「うちらの事を馬鹿にしてんの?」 返事をする暇もないくらいの、言葉の雨 同じ言葉を、何人もが同時に言っていくる 私は、どうする事も出来ず、両耳を塞ぎ、蹲った それでも、脳内に響くように言葉が入ってくる 「ゃ、もう、やめ…やめてっ!」 自分の叫び声とともに立ち上がる 肩で息をしているのが分かる 立ち上がったそこは、いつものお昼の風景 大声を出した私に皆が驚いた顔をしている
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