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翌朝学校へ行くと下駄箱で誰かが手をふってる。
「世良ちゃんおっはよー!」
私は驚いたけどすぐに冷静になり答えた。
「室戸さん。なんの用ですか。」
「あっ、名前覚えててくれたんだぁ。うっれしーなぁ!」
「邪魔です。どいてください。」
「なんで?横通れるよ。」
下駄箱がある廊下はとても狭い。1メートルあるかないか。
その廊下の横にいる室戸明は無邪気に笑う。
世良の半径1メートル以内に俺を入れてくれとでもいいたげですね…。
「わざとですか。」
「なにがぁ?」
「わざとですね。じゃあいいです。別に。」
私は下駄箱の上にヒョイっと乗った。私の下駄箱は一番奥だから下駄箱の上を走ってピョン、と飛び降りた。皆唖然としている。もちろん室戸明も。
「あんな高い下駄箱によくのぼれたね…ん!顔赤いよ?熱ある?」
「は、半径1メートル以内に男を入れたくないので…。あんな、罠にかかるほど…ばっ、バカじゃないし運動神経抜群です…から!」
そういった私は急いで真っ直ぐ教室向かった。
ドクンッ、ドクンッ、ドクンッ、ドクンッ
何これ。心臓の鼓動早すぎ!
体あついし!
なんなの本当に…。
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