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次の日私は顔を真っ赤にしないように頑張りながら教室に入っていった。
「おっはよ。理央!今日、美希休みなの?」
「うん。昨日、雪だったでしょ?それで熱だしたんだってー。」
昨日寒かったしね。
あっ、じゃあ室戸君も風邪かな。
なんだか寒そうにしてたし…。
大丈夫かな。
…って!なんで室戸明のこと考えてるの?!
私が心配なのは美希!そうだよ美希大丈夫かな!
「室戸明って子のこと…好きなんじゃない?」
「えぇ?!」
なになになになに!!!
「なっ、何を根拠に…!」
「そんな真っ赤な顔して、よく言うね…。」
はっ!しまった!
あ~!頑張ってたのに~!
「だって昨日世良ちゃん普通にあの子半径1メートル内にいれてたよ?」
え………………。
「ウソ…最悪!私は…。」
「好きなくせに。」
「ちっ、違うから…!」
あー!どうしよう…。私パニックだよ!
「さっき…。思いつめた目で空みてたよね…。雲でもみてるんだろうと思ってたら、いきなり顔真っ赤にして首を横に思いっきりふってたし。」
あっ…、見られてたんだ。
「どうせ…、室戸君も風邪かな。なんだか寒そうにしてたし…。
大丈夫かな。
…って!なんで室戸明のこと考えてるの?!とでも思ってたんでしょ。」
っなんで?!
なんでわかるの?!
なんでわかるのよ!
それも一文字も間違えずに!
「それで、私が心配なのは美希!そうだよ美希大丈夫かな!って誤魔化してるんだよね。世良ちゃんの事だから。」
何!なんかコワイよ!
この子超能力者なの!?
「図星なんでしょ。」
私は頷くしかなかった。
「だ~いじょうぶ!美希には黙っててあげるからね。美希すっごく口軽いからさ。」
そう言うと理央は私の頭をポンっと軽く叩いて行った。
私は顔を真っ赤にしてしゃがみこんだ。
「私が室戸君を…好…き…?」
あまりよくわからなかった。
でも…、走ってないし今日も雪ふってるのに…。
体…あつい…。
心臓の音だってはやい…。
こう言う事なのかな…好きって。
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