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目を覚ますと真っ白い空間の中にいた。
ここは…病院?
私はベッドに寝ていて。
そして、記憶がない。
どうしてここにいるのかだとか人間関係だとか。
全く分からないのだ。
でも、自分の名前だけは覚えていた。
吉瀬 百(きせ もも)。
きっとこれが私の名前。
まだ怠(だる)さの残る身体をゆっくり起こすと足元に男の人が寝てた。
真っ黒な髪の毛は窓から入ってくる光でキラキラしていてとても綺麗。
…さわりたい。
いいかな?いいよ、ね?
と、誰にか分からないけれど確認して彼の髪の毛へと手を伸ばす。
あとちょっと…というところまで到達したとき、
ガシッと彼の細い腕が私の腕を掴んだのだ。
「…もも…」
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