シャルロットの血族

‐転生‐

　平民でありながらも絶世の美貌を誇り貴族の父を虜にした母の特徴を、高貴な血筋と交わることでより完璧なものとしていたのである。

　整った目鼻立ち。ビスクドールのような白い肌。流れる銀の長髪は彗星の尾。瞳はボジョレーヌーヴォーを湛えたようなワインレッド。小ぶりな唇は艶やかな薔薇の蕾。ピュグマリオンでさえ再現不可能であろう、妖精を想起させる肢体。
　フリルやギャザーをたっぷりとあしらった黒を基調とするドレスを好んで着用し、赤いリボンで頭髪を飾る。四フィート三インチの小悪魔。

　それがシャルロットだった。