マリ王国

15/21
前へ
/195ページ
次へ
クロナside ボクがせっかく、自由にのんびり暮らすために… 多少の危険があっても、アルムさんたちとなら楽しく旅が出来ると思ったのに… 「すみません、アルムさんたちは、先に帰っててください」 「で、でもクロナは…」 「お願いします。後で説明しますから…」 戦ってる姿を見られたくないです 「……わかりました、リール、行きますよ!!」 ……ありがとうございます さて、少し本気でいきますか… 「あ、貴女、獣人じゃないわね…」 「あ、耳と尻尾が消えてましたか…気に入ってたのに」 まあ、後で創ればいいですね 「さっきは油断したけど、次は仕留めるわッ!」 また、消えましたか… しかも〈ダストアイス〉を使われたので見にくいです 〈ダストアイス〉とは、空気中の水を凍らせる魔法…吹雪みたいなものです まあ、ボクには効きませんが… 「〈ミラー〉」 「これで終わりよ!!」 side、end ―――――――――――― メイリside 確実に仕留めた筈だった クロナとかいう女の体を切り裂いた筈だったのに… “何故、私が切り裂かれているの?” 「ゴボッ……あれ?こんな予定じゃなかったのに…」 ヤバい、傷がかなり深いわ… 「ボクの日常を壊した罰です。せっかく〈全帝〉を辞めたのに……」 「そっか…貴女〈全帝〉だったの…勝てるわけないわよ」 あーあ、私ここで死ぬのか… 成り行きで組織入って、人殺して…地獄に墜ちるのかしら? 「私の人生最悪ね…何でこうなったのかしら?」 涙出てきた…… 「〈記録者〉の子にごめん、って伝えておいてくれる?」 今更になって人を殺したこと後悔するって馬鹿ね…… 「ハァ、…もっと‥生きた‥かったな…」 「…反省…な……命……ま…」 何か言ってるようだけど、もう、私には聞こえないわ…… side、end
/195ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1826人が本棚に入れています
本棚に追加