金髪碧眼で変装しているならそれはもう王道くんでいいだろう。

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  しばらく自室で漫画を読んでいると、気づけば時計は19時を指していた。腹減ったな。ここはやっぱり王道くんを食堂に誘うしかない。 「かーすがくーん!でーかけーましょー!」 ......応答セヨ、応答セヨ。 「なあ、そろそろ腹減っただろ?食堂行こーぜ」 「......僕はいいです...」 やっと返事したかと思えば断られた。しかも扉越しに。 「え、でも冷蔵庫に食材何も入ってなかったんだが...もしかして夕飯とらない気?」 無言。あ、こいつ考えてなかったな。仕様がない。 「じゃあさ、俺、下で何か買ってくるから一緒に食お?春日くんと一緒に食べたいんだ」 また無言。おいおい...無言は肯定と受け取っちゃうぞ!いいのね?買ってきちゃうんだからね! ...コンビニで夕飯を選びながらも、頭の中では王道くん攻略作戦会議。こんな時こそ覚醒しろ俺の腐男子力、舞い降りろ腐神イイイイッ! いや、どうしようマジで。腹が減って頭が回らない今の俺にとって、選択肢はこの5つだ! 1.相手にしてもらえないのが悲しくて泣く 2.宇宙人になる「もう親友だろっ!」 3.餌付けする 4.誘惑する(性的な意味で) 5.攻める(やっぱり性的な意味で) いやいや、4・5は無い。この流れからいって3だろ。 それで上手くいくかは分からんがとにかく至れり尽くせりしてやろう。なんならメイド服買って帰るか。  
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