死んでしまったようです

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さらにしばらく経って。 入学から1ヶ月程度経った頃、転入生が来た。 名前は、恵助=天崎。 初めは東の国の生まれかと思ったが、それにしては何処か違うように感じた。 違和感はオレに警戒心を抱かせる。 「……で、後ろの席の君は何の用でせう?」 いきなり振り向かれ、虚を突かれた。 驚きは内心だけに留め、それを悟られないように問いかける。 「……お前、何者なんだ」 「んー? 転入生だけど?」 「…………」 当然の答えではあるが、飄々とした態度に苛つきを感じた。 このまま問い詰めて吐かせてやろうかとも思った。
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