死んでしまったようです

6/20
前へ
/243ページ
次へ
「すまなかったのう……」 案の定、お爺さんが開口一番、オレに謝ってきた。 ある程度の当たりは付けているが、あえて訊く。 「何のことですか?」 「実は天界戦争のゴタゴタで、あなたに関する書類を書き間違えてしまいまして……」 お爺さんの横に控えていた、秘書らしき女性が気まずそうに言葉を濁した。 だが、お爺さんはその先を続ける。 「要はわしらの不備じゃ。本当に申し訳無い」 「あ、あの……頭を下げてまで謝らなくていいですから、オレはどうなるのか教えてくれませんか」 かなり上の立場であろうヒトに頭を下げられても、どうすればいいのか困るのが本音だった。
/243ページ

最初のコメントを投稿しよう!

391人が本棚に入れています
本棚に追加