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水曜日 PM7:00
俺はバイトが終わると 全速力で走って帰ってきた。
俺ん家へと曲がる角の手前で何気に立ち止まり 乱れた息と高ぶる気持ちを抑えつつ、俺は角を曲がった。
黒い緩めのニットにスキニーのジーンズを履いた彼女が俺のアパートの前に立っていた。
なんだ…。
今日はミニスカートじゃないんだ…。
おっと、いけねぇ…。
俺は邪念を追っ払い 彼女に近づいた。
『ごめん。待った?』
『今、来たとこ。』
首を小さく左右に振って彼女は答えた。
や、やばい…。
これって なんか デートの待ち合わせみたいじゃねぇか。
密かに俺は感動しながらも それを彼女に悟られないように さり気なくアパートの階段を上った。
2、3段上がったところで振り返り ためらっている彼女に声をかけた。
『どうぞ。』
彼女はコクンと頷いて ちょこちょこと俺の後についてきた。
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