ハルのお仕事。

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ーー…… 昼間なのに少し薄暗い森を歩く少女がいる。 ……ーー あたし、ハル=フラワー。 言っておくけど、『カリフラワー』ではない。 ニュアンスは似てるけど。 コラコラ。 寒いからって石を投げない。 長いブロンドのポニーテールにくりくりの瞳。 小柄で華奢で可憐な冒険家。 見た目はミニワンピにショートブーツ。 腰には短剣を装備してるからよく『戦士』に間違えられる。 こんな可愛い冒険家を野蛮な人と間違えないでほしいわ。 ちっこいけどやる時はやるんだからね。 あくまでもあたしは平和主義な冒険家。 ……というのは仮の姿。 ホントは金になる事なら何でも引き受ける『万屋(よろずや)』。 裏社会では名の通った美少女よ。 そんなあたしを『金の猛者』とか『守銭奴』とか言う奴らもいるけど、そんな奴らは勝手に言ってればいいのよ。 んで、今回もとある依頼を遂行中なワケだけど……。 「ハルさぁ~ん。 待って下さぁ~い」 トテトテとあたしの後ろから少女が現れた。 腰まで長いピンクのふわふわの髪をカチューシャで止めている。 綺麗な黒く大きな瞳はまるで全てを吸い込みそう。 ふんわりした白いワンピースが彼女の可愛さをよりいっそう強調している。 この天使のように可愛らしい少女・アキジュ=マーラが今回の依頼に関与しているワケよ。
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