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卒業おめでとう
そう書かれた祖母からの手紙が届いた
中学は義務教育なのに
誰でも卒業出来るのに
祖母はとても祝福してくれた。
まともに通ってもいないのに
何だか申し訳なかった。
ちゃんと学校に行っていたら
この祝福を心から喜べるのだろう
『春休みはお友達と遊ぶの?』
と聞かれ
『もちろん色んなとこに遊びにいくよ』
と即答。
嘘つき。おばぁちゃんごめんね。
友達と呼べる子は一人もいないの。
嘘をついて一番傷付いてるのは自分自身。
胸が苦しくて
一瞬呼吸の仕方を忘れた
自分で描いた人生は
きっと違うものだっただろう
が、もはや違いすぎて諦め半分。
いつか挽回してやろう。
幸せは自分でしか掴めない。
そう確信した15の春。
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