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「…って待ってよ!明日、仕事っ…!」
(…捕まる前に、逃げなきゃっ!)
そう思って、言葉を発して私が動くのとほぼ同時に、陽一の手は私の手首を掴む。
「…別に、今日はヤろうとか思ってねーから。逃げんな、バカ」
「っ…じゃ、じゃあ…何する気なのよ…」
恐る恐る、聞いた。
そーゆうこと以外で、なんて…何する気なわけっ!?
どうしても、身構えてしまう。
(もーご飯食べたし、外に出るような時間でもないし…)
考えてもわからなくて、頭の中はぐるぐる。
「っ!」
そっ、と、頬に触れられて。
私の肩は無意識のうちにビクッと震える。
「…ホント、なんもしねーって」
そのまま陽一は、ふわっと私を抱きしめた。
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