プロローグ

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俺は今、中央公園という公園にいる。 つい数分前、彼女に「中央公園内の噴水の前に来て」というメールを見て、そしてさっきのやり取りに繋がるわけだ。 この呼び出しメールが着た時点で、大体予想は付いていた。 振られるということくらいな。 ゆっくりと空が暗くなる。 それにつれて、辺りに人が少なくなってきた。 いくら4月になったといえども、夜が近づくにつれて、風も少し冷たい。 それも原因の一つだろう。 そのせいか、周りを見れば、ベンチに座っているお爺さん一人しか見かけない。 携帯電話で時刻を確認する。 17:26 「さて、そろそろ帰るかな」 誰に言うでもなく、俺は呟いた。 ベンチから立ち上がり、家に最短で着く道を行くため、歩みを進めた。
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