第一章

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次の日。 いつも通り登校し、まだ馴染めていない教室に入り自分の席につく。 私の席は、真ん中の後ろから三番目という微妙な位置。 名簿だから仕方ないんだけどね。 「あーやの!おはよっ」 さっきまであっちのグループで喋ってた彩加が私のもとへ来た。 イヒヒと笑ってしっぽ振って私のところへとんでくる彩加は犬そのものだった。 「おはよ」 彩加は人なつっこいから友達が多い。 私はまぁ、言わずともこんな性格だから、周りからは近寄りがたいと思われているに違いない。 人気者の彩加がなんで私みたいなヤツと仲良くしてんのか、今でも不思議なんだけどね。  
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