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っていうか……
「論外なんだけど」
「え?」
私がポツリと呟いた言葉は、彩加たちには届かなかった。
いや、届いたら困るけどさ。
てかまじ、勘弁。
こんなやつと付き合うの?
こんな、いかにも草食系で弱そうなコイツと。
まず告白が間接って時点でアウトだし。
それなのに告白を断らなかった私は、意地でも“来るもの拒まず、去るもの追わず”を貫き通したいからなのか……
いずれにせよ、コイツに期待なんてしない。
ましてや、コイツに恋心を抱くなんて――
ないない。アリエナイ。
コイツもせいぜい、1ヶ月……いや、2週間程度じゃない?
こいつもまた、私の中の『つまんなかった男リスト』に入るんだろうな。
……そんなもん無いけど。
とりあえずってことで自己紹介だけさせられた。
彼の名前は『佐藤宏平』って言うらしい。
そいつは私のことをむず痒くも「高畑さん」と呼ぶので、私も「佐藤くん」と呼ぶことにした。
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