涙空

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母親は 小さい頃から恐怖でしか なかった… 怒鳴られて 奇声を上げて あたしはおとなしい子になった 大人の前で気をつかった 心から笑った幼少期は あたしのなかでは 無かったことに等しかった―… 喧嘩が堪えない 皿がしょっちゅう飛び交う 母親に酷い扱いしかされなかった父はしょっちゅう家を空けた。 間、矛先はアタシに向かう。 罵声、罵声、罵声… 暴力、暴力、暴力… 一転して夜中になると 母親はあたしを縫いぐるみのように尋常じゃない独占の仕方をした。 ―…物心ついたときには 家庭内別居が始まった…― 父が二階、 母とアタシが一階に住む生活。 アタシは逆らえなかった。 逆上されるのが怖かったから。 そして少女は大半を 表に出ず、友達もいないまま過ごした。 そう、そんな少女も 中学生になり心からの親友、 はる奈や愛に出逢うことになる。 そして今… 新たに物語は動き出そうとしているのだ。 【氷湖*2/11.12.04/11:08】
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