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(*゚ー゚)「ねぇ!今日の授業ね器械体操だったんだ!というかこれからしばらく器械体操って!」
(,,゚Д゚)「え?あぁ、そう」
(*゚ー゚)「リアクション薄いなぁ…」
外を眺めていたしぃは口を尖らせ、ギコを見やった。
対するギコは、そっぽを向く。
その様子に口を紡ぐと、しぃは右腕を上に突き出した。
(*゚ー゚)「1番しぃ前回りしまぁす!」
ギコの視線がしぃに向けられる。
ちょうど彼女の両手が床に着き、片足が上がるところを瞳に映す。
前方へ彼女の体が転がり――右へよろけ薬品棚へ盛大に体をぶつけた。
派手な音が部屋を満たす。
(,,゚Д゚)「…大丈夫か?」
一拍の間を置いて、そう問うと。
(*゚ー゚)「大丈夫!」
と、背中を擦りながら彼女は答えた。
表情は苦痛に歪むことなく満面の笑みが張られている。
ギコの胸の中でキシリと何かが鳴った。
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