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部屋の隅っこ。
ベッドに座り踞る。
どうしてこうなってしまったのだろう。
何がいけないか。
それは自分がいけないのか。
この想いも届かないのか…。
頭に両の手を乗せ掻き回す。
脳内を電波の如く騒ぎ立てる感情を、払い除けるように。
胸の奥がシクリと痛む。
「問題ない…」
何度も呟いて、それ以外の言葉は飲み込んだ。
口に出してはダメだ。
何かが壊れてしまう。
そんな気がしたから。
机の上に置かれた大きめの絆創膏を手繰り寄せ、上腕に出来た痣を隠すように張り付けた。
そういえば明日は体育がある日だ。
運動神経が欠けている自分は満足に前回りも出来ない。
失敗ばかり。
何処がどうダメかなんていう間違い探し等しても、意味はないだろう。
憂鬱。
しかし、ほんの少し楽しみな日でもある。
とにかく明日も回り続けよう。
まだまだ先は見えないのだから…。
ベッドに身を任せ、目を瞑る。
静かに息を止めてみる。
苦しくなり呼吸を再開すると、なんとなく安心した…。
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