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死を悟り、これから永眠という言葉通り、ずっと寝続けるのかと思っていた。別に寝ることは嫌いではないので、それも悪くないと思っていたのだが
「…あれ?」
無情にも朝はやってきた。
「…?」
疑問だらけだ。身体は若かりし頃に戻っていた。今まで体験していた事が夢かと思ったが、横にある鏡に映る額の一文字の傷がその可能性を否定していた。
周りを見渡すが、そこは見たこともない部屋だった。
(…顔でも洗うか)
意識を覚醒させるため、ベッドから降り、ドアに手を掛け
「うわぁ!!!」
ドアを開けると、そこには「だぁあれが一目見た瞬間生きるのをあきらめる筋肉達磨ですってぇ!」
(そこまで思ってない!)
目の前の余りの威圧感にその場にへたり込んでしまう。
「久しぶりね、マイダーリン」
「ちょ、貂蝉!お前の仕業か!?ここどこだよ!?」
「あら、ダーリンらしくもない。お・ち・つ・い・て♥」
「はぁはぁ…ふー。…いろんな意味で落ち着いた。続けてくれ」
「まずは、ここはダーリンがいた世界ではないわ。あ、ダーリンがいた世界と言っても三国時代じゃないわよ?その前、ダーリンが三国時代に行く前の世界のこと」
「…ん?どういうこと?何が言いたいんだ?」
すると、貂蝉の顔が真面目な顔つきなっていく。
「単刀直入に言うわ。この世界を救って」
「は?」
「この世界は貴方のいた世界、私達がいう正史ね。それに最も近い外史なの。だから正史への影響もかなり大きいわ」
「だから?」
「この世界は間違った選択をするわ。それを止めて。最悪正史も影響を受けて…間違った選択をとってしまうかもしれないのよ」
「間違った選択って?」
「それは言えないわ。決まりなの」
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