火龍、立つ

2/6
前へ
/6ページ
次へ
       1  ピピピッ、ピピピッ。  「なんだ、もう朝か……」  目覚まし時計が鳴った。彼……神崎風太は目覚まし時計を叩き、うるさい音を止めた。  「さて……支度支度」  高校生である彼には学校がある。寝坊すれば先生に怒られる。ごく普通の男の子だ。  彼には友達が居て、家族も居る。だが両親は里親だ。風太が三つの時に今の親に引き取られた。  その事は風太も知っていて、今では気にもしていないようだ。
/6ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加