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翌日より、私は静寂な毎日を取り戻した。
朝、登校して席に座っても、須藤はただ私に悲しそうな顔を見せて、また前を向くだけだった。
でも…ただ変わらないのは、須藤の周りに屯う耳障りな人間達。
そして、その日から私の人生は繰り返しの人生だった。
朝、登校して、授業を受け、休み時間は須藤の周りから鳴る耳障りな音に耳を塞ぎ、昼休みにそいつらを殺す。
そんな繰り返しの人生…誰にも理解ができない、私だけの人生…
そんなある日だった。
いつもの昼休み、でも‥一つだけ違うのは、私が座る場所。
いつもはコンクリートの地面の上だが、今日は‥
フェンスの上。
どうやら私は疲れてしまったようだ。
殺し切れない人間達、傷に耐えきれない私の手首…
あの鳥の囀りも、流れる風も、燦々に輝く太陽も、私には辛すぎる。
私が全てを捨て去るようにして、長袖の制服を脱いだ
その時だった…
「やっぱりここにいた。本郷さん、どうしたのそんな所で?」
何も知らない幸せ者が…一体何をしに来た。
「言ったでしょ?私と話したら、あなたの」
「いい加減にしなよ!なんで人と接しようしないの?人生は素晴らしいものなんだよ…」
「あんたがいい加減にしなよ?私の人生、どう説明しても素晴らしいものにならりゃしないんだよ…」
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