その頃の幕末

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壬生にある、屯所替わりに使わせてもらっている八木邸へと向かっている土方と原田。 あの小競り合いも終了し、大人しく歩いている。 すると道の向こうに光の玉の様なものがゆらゆらと浮いている。 左「お…?前から誰か来るな。」 歳「あれは明らかに提灯の明るさじゃない…」 怪しいので立ち止まって光を凝視していると、光は近付きながらどんどん大きくなっている。 左「ひ、土方さん…あれは…」 歳「左之助っ!み、見てこいよ…」 土方は原田の背中をあと5mも無い位置から押した。 左「ちょ、土方さん!……うわぁぁぁぁ!!」 原田の指が光に触れた瞬間、体が光に包まれた。 歳「え…左之助ぇぇ!?」 原田を追い、光に触れてしまった土方の体も光に包まれた。 土方が光で見えなくなると光の玉は音も無しに小さくなって消えた。 光の玉の後には何も残らなかった。
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