佐伯 恭一の出会い

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俺が初めて彼女と話したのは,高校に入学して何回目かの書道の時間。 書道は,芸術選択というもので,1年生は書道・音楽・美術から一つ選ばなくてはならかった。 また,5・6・7組は書道選択者が少なく合同で授業を受けていた。 「お手本を書くから,先生の机の周りに集まってー」 なんて言われて,人だかりの中で先生の書く字を見ていた時, 「あの横棒っていつ書いたの!? いつからあったの!?」 と,めちゃくちゃ焦った顔で聞いてきたのが彼女だった。
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