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「実のじいさんに遠慮するとは…もうちょい、こう…積極性を持てい」
「えー…」
いや、普通は遠慮すると思うけど?
「じゃ、じゃあ…俺も、干し肉で」
「…はぁ」
またため息をつくとじいさんは立ち上がり、部屋の隅にあった箱の中を探りだした。
俺は貴隆の脇腹を肘でこづいた。
「なんだよ」
「お前、なんであんな遠慮なく言えんの?」
「え?」
貴隆は首を傾げた。
「だってさ、…貰えるもんはありがたく頂戴するってのが、ウチの家訓だし」
「あー…」
そうだった。
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