ノータイトル

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希薄に見えるような距離感だったけど 私達は、穏やかな祖父が大好きだったな。 死後処理を待つ廊下のソファで、ぼんやりとそんなことを考えていた。 「ご家族の方、どうぞ」 処理を終えた看護師に、声を掛けられ。 祖父が待つ病室に入って 私と母は、あまりにも酷い… ただ、身体中に綿を雑に入れられた祖父の姿に 言葉をなくした。
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