憧れたきりん

3/29
前へ
/29ページ
次へ
「そんなこというたらあかん。お父さんもお母さんもあんたのこと思うて長治いうてつけてくれたんや。下向いとったらあかんで」  依子は首をぐっと下ろして長治を励ましました。 「せやかて殺生やないか。なんでわいだけみんなと違うんや」 「それがあんたのいいところかもしれへんやん。うちはあんたのことが好きなんやからそれでええやないの」  二人はいつもそんな会話をしていました。
/29ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加