25人が本棚に入れています
本棚に追加
「モーガン中尉も・・・
良かったらお友達になってくれますか?」
レビンを真っ直ぐに見つめながらミリアが微笑を浮かべている。
「おお。こちらこそよろしくって感じだが・・・
元々、部隊の皆は仲間と思ってたけどな。
友達ならば、レビンって呼び捨ててくれな」
レビンはミリアへウインクを返した。
「ありがとうございます。
名前の件は・・・努力しますね」
「気楽に行こうぜ?
そして次の作戦でも生き延びよう」
「はい。
モーガン中尉とVMTポチの活躍に期待しています」
ミリアはレビンに敬礼を行うが、その表情は笑顔である。
レビンも笑顔を浮かべ答礼を行った。
「俺の愛機の名前はバッチリだけども。
まだまだ俺の名前の呼び捨ては出来ないみたいだな?
いつか、レビンって呼び捨てる事期待してるぜ。
んじゃ俺は兵舎に戻るよ」
「私はもう少し夜風に吹かれてから戻りますね」
「了解。風邪引かない様にな」
レビンはミリアに告げると、兵舎へゆっくりとした足取りで戻り始めた。
ここへ現れた時よりも、ミリアの表情が晴れた事に安心しつつ、戦争という特殊環境は、仲間の絆の強さが、生き延びる力を増大させる様にレビンには思えていた。
「メルソンのオッサン。
天国から見守ってくれ・・・
俺達VMT隊の事を」
兵舎へ向かい歩きながら、夜空を見つめつつレビンは、亡き戦友へ静かに祈りを捧げた。
最初のコメントを投稿しよう!