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ねぇアリス、君はずっとボクの側にいてくれるよね?
君の学生証を拾ったあの日、綺麗な髪がとても印象的で。
しゃがんで拾ったボクに、君の顔か近づき…ふわりとボクの頬を黒髪が撫でた。
柔らかい感触、微かに香るリンスの香り。
どうしても側にいてほしかった。
ずっと髪を撫でたかった。
誰かがアリスを見るのが耐えられない。
学校をやめてもらう必要があった。
第一関門はクリアした。
ご両親からの印象も悪くない。
後はゆっくり彼女との仲を深めるだけだ。
アリスを愛しているのはボクだけ。
アリスが信じるのもボクだけ。
いつかはアリスと二人で暮らす。
アリスを見るのは、アリスが見るのは、
ボク一人だけで良いんだ。
アリス、ずっと一緒だよ。
ボクが守ってあげる。
―完―
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