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家に着き、ベッドに飛び込んだ。
私には泣くしかできない。
誰も助けてくれない。
頭が痛い。
胸が痛い。
いっそ死んでしまいたい。
生きてる意味なんかない。
私は狂ったように起き上がり、机を開けてカッターを手に取った。
チキチキと音を立て、切れ味の良さそうな刃が出た。
それをゆっくり左の手首に当てた。
変な汗が、じんわりと出てくる。
グッとカッターを握る右手に力を込めた。
そのまま少しずつ、肉に刃が食い込む。
冷たさと痛みを感じると手首からは真っ赤な血が、ツーと垂れる。
もっと…もっと深く。
ドクドクと鼓動が鳴り体が熱くなる。
そんな事を想像しただけで、寒気がした。
自分で自分を傷付ける勇気なんかなかった。
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