5月

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その時、いきなり ドアが開いた。 「優子ちゃん! 優子ちゃん大丈夫!?」 村瀬くんが そう言って私に駆け寄った。 ベッドの上で発狂し 暴れているせいで 廊下まで物音や叫び声が 響いていたのだろう。 「いや…いや…安藤さん!」 「優子ちゃん!俺だよ! 優子ちゃん!」 村瀬くんは私を力強く 抱きしめた。 「大丈夫だよ…俺が居るから」 心地よい匂いが私を包んだ。 「村瀬…くん」 私は少しずつ呼吸を整えた。
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