5月

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両方の手のひらを見つめた。 何もかも よく分からなくなった。 「優子ちゃん!」 村瀬くんが 私を呼ぶ声がしたけど その時は無我夢中で 保健室を飛び出して 廊下を走っていた。 どこに向かうわけでもない。 ひとりになりたかった。 あの川が流れる場所へ。
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