5月

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「君はしっかりした方が良い。 今、色んな事が起きて 頭が混乱しているだけだ。 とにかく休みの日で良いから 安藤さんに会いに行くんだよ? いいね?」 橘さんの鋭い視線に 私は「はい」としか言えなかった。 頭が混乱している。 言われてみたら そうなのかもしれないと思った。 何が現実で何が嘘なのか。 ちゃんと見極めて 安藤さんと仲良くなりたい。 そして 村瀬くんにも。 彼にも悪い事をしてしまった。 明日謝れるだろうか。 いや…明日じゃなくても すぐに謝りたい。 私は、すっと立ち上がった。 「ごめんなさい! 私、学校に戻ります!」 「え!ちょっと!」 止めようとする橘さんを他所に 私は元来た道を走り出した。
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