4月

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「ちょっと失礼~」 と、のんきな声が聞こえた。 村瀬くんだった。 彼は倒れている私の横を するりと通り抜けた。 「何だぁ?てめぇ」 木村さんが睨み付ける。 「あー悪い。 ロッカー開けたくてさ。 でもお前らが道塞いでた もんだから」 そう言って 私の目の前のロッカーを開け 彼は教科書を取り出した。 「もう授業始まるぜ。 そろそろ準備しねーと まずいんじゃねーの?」 「………ちっ」 橋本さんは舌打ちして 立ち上がり教室に入って行った。 「てめぇ、なめてると 後で痛い目みるからな」 木村さんが吐き捨て 安藤さんと一緒に教室に入った。
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