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「すいません!!すいません!!」
賑やかさを取り戻したロビーの人混みをかき分けて進む、さっきのようには道を開けてもらえなかった
「どい「いってぇなあ!!」
いくら進もうとしても人が多すぎて思うように進めない
「すいません!!どいて下さい!!どいて!!」
ぶつかった人に謝りながら進むがきりがない
「────道を開けろぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!」
進めないもどかしさから叫び声を上げれば、周りは静かになって不審者を避けるように皆道を開けていく
「すいません!!」
走りながら謝る、だけどこいつらも金ために錦織新の作戦に龍を売ったんだ
謝る意味がよくわからなかったけど、仕方ない
龍を守るためだ
「ッハァッハァッ…」
やっと倉庫のある廊下、倉庫通りに着いた
一度袖で汗を拭ってから走り出す
「龍!!ハァッ……ハァッ…龍!!」
激しく息が乱れ、汗で髪の毛が顔にへばりついて気持ち悪いけれど、構って居られない
「龍!?」
1つ1つ扉を開けてみていくが、ハズレ、ハズレ、ハズレ
中々龍は見つからない
「っくっそ!!」
悔しさから乱暴に扉を閉めて走り出す
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