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        「お前、殺す」 男に詰め寄り、殴り飛ばす 「ぐあっ…」 気絶、までとはいかない痛みを与えると男の目が恐怖に染まる 「やっやめてくれ!!」 怯える男をもう1発、1発と殴る だんだんと俺の手が赤く染まっていく 「死ね」 「あ、ぐ…」 「死ね、死ね」 次々と至るところが赤く染まっていくが、気にしていられない 俺の龍を傷つけたんだ 「逝け」 拳を振り上げたその時、誰かかに腕を押さえられた 「永久っ、殺しちゃだめっ」 龍が俺の腕を掴んでいて、思わず龍を抱き締めた 「ごめん、龍を 何、でだめ?」 龍を傷つけて、怖い思いをさせたんだよ? 何で、何で止めるの 「俺、はっ!!」 「永久っ、だめ、だめだめだめだめだめ!!!」 ぎゅうっと抱きしめだめと言ってくる龍、龍にまたがっていた男は恐怖の余り、逃げ出せない 「こ、な奴の血で染まっちゃ駄目、殺しちゃだめ」 「でも…」 「生きて地獄を見せるんでしょう…?」 俺の耳元で龍が冷えきった声で呟く  
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