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        「では巫流、行って参る」 「…如月流、命運を」 合言葉を交わして会場に走る 遅いと審判に怒られた 「…正面に、礼!!」 礼をしてから相手、錦織新に向き直る 「お互いに、礼!!」 「します!!」 「おねがーいしまーす」 錦織新のビシッとした挨拶とうちの緩すぎる挨拶が響く 蹲踞をして目を見れば、美人だった 綺麗な子だなまったく 「……始め!!!」 審判の始めを告げる声と共に、錦織新に打ち込む スパァァァァン!!! 「め、面あり!!!」 錦織新は油断していたのか一本入り、審判も驚いている ……油断大敵だってば 間合いに戻り、竹刀を構え直す 「二本目!!!」 試合が再開されるが、錦織新に隙はなくお互い探り合う 「てあぁぁぁぁぁぁぁ」 錦織が小手を打ってきたが、逆に返し小手をすれば パァァァァァァァン 「小手あり!!!」 小手が決まり、決勝は終了 その瞬間歓声が上がる ただ自分の学校が勝ったと言うだけで、うちが勝った事を喜んでいる歓声と言うわけではない 礼をして、面を外して周りを見回すと永久が居て目が合いお互い微笑む うちの優勝を祝ってくれるのは永久だけ  
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