―はじまり―

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あのおっさんこれでやらなくなるだろう。 「....あの。」 女の子が口を開く。 「なに?」 「手、離して下さい。」 女の子はおれをみずに手を見ていた。 「あぁ、ごめん。なんか助けなくちゃと思って。」 女の子がおれを見る。 やっぱりめっちゃかわいい。 「助けて下さってありがとうございました。でも...」 「でも...?」 「でも、あなたに助けられなくても私一人で対処できました。もともとここで降りるつもりだったし。しかもあのおじさん逃がしちゃったし。」 え、まさかおれはお節介になっていますか?? えっと、、、、 「そうだよね。ごめん。」 「自分より身長低い人に助けてもらうなんて、申し訳ないし」 待て待て身長低いっておい! 俺だって165はあんだぞ。 いや待て、目線が同じ高さだし、うわぁ。 「じゃ。ありがとうございました。」 女の子は言うだけ言ってスタスタとホームから消えていった、、、、。 呆然と立ち尽くす結希。 背が低いって言われた。 最悪だ、人を助けたのに 貶されて。 絶対背でかくなってやる。 結希中2の冬の出来事だった。
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