―再会―

1/7

2人が本棚に入れています
本棚に追加
/12ページ

―再会―

あれから3年が経ち結希は高2になった。 さすがに3日連続遅刻かぁーやべぇかな。 教室からは担任の斉藤のこえが聞こえている。 ばれねぇよに... 結希は後ろの開いたドアから腰を屈めてそーっと進んでいく。 あとちょっと、あとちょっとでせきに..... 「ずいぶんズルい入り方してるなぁー??」 斉藤が俺に気付いた 「おはよーせんせ!!オレは遅刻したくてしたんじゃないんだぞ。歩いてたら道端におばあさんが困った顔してて、話を聞いてみると「道に迷ってねぇ」っていうから隣町まで連れて行ってあげたんですよ」 とりあえずうそをつこう。 「ほー。おばあさんをねぇ。偉いじゃないか。しょうがない、今日は多めにみてやろうか」 笑顔でいう斉藤 「まぢで!!さんきゅ」 「何て言うかぁー。お前は嘘つくと毎回老人を助けた話をするだろーが、すべてお見通しだ。このあほ。」 クラス全員が笑う。 「ゆきー嘘つくのヘタだねぇー。」 「ちげぇよ。正直なの。」 オレは笑顔ですかさず切り返す。 「結希のそゆとこ好きだなぁ。」 いかにもオレをバカにしたように女子がいう。 「おっと。かわべ、お前がいない間に補習の話をしてたんだ。」 「へぇ。でもオレ今回頑張ったから補習ないんだ。」 「ばぁか、お前は補習組だ。」 笑いながら斉藤はオレにいう。 「なにいってんのさ、オレ頑張ったじゃん。」 結希は満面の笑みで答える。 「そんなに自信があるのかぁー。じゃあクラス全員の前でお前の点数すべて後悔しようか。」 負けじと斉藤が言う。 ふ、だがしかし。今回オレは自信があるのだ!! 「いいだろう。受けて立とう」 この後、オレが斉藤に負けたのは言うまでもなかった.....。
/12ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加