1章

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美希は不信に思いながら、マンションのドアを開けた。鍵が掛かっていなかったのだ。 恐る恐る玄関に入る。部屋に続く短い廊下も、その先の部屋も真っ暗だった。 今朝、鍵を掛け忘れちゃったのかな。美希は今朝のことを思い出しながら、鍵を掛けブーツを脱ごうと身を屈めた。 そこで、悠太の靴が玄関にあることに気づく。美希はもう一度、廊下の先を見た。やっぱり部屋の明かりはついていなかったし、物音もしなかった。
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