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「・・・・・・ん・・・?」
場所はオズウェル城。そこの食事室で壁に寄りかかって眠っていた少女が、眠い目を擦りながら目を覚ます
しばらくボーッと周りを見渡していたが、やがて思い出したように立ち上がる
「・・・・・・ユーリ? ・・・・・・どこ!?」
少女はユーリの名前を辺りに叫び散らすが、無論なんの反応も示さない
辺りにいるのはクラナス、ユーリ、ナギサを除く計10人のメンバーが机で寝ているだけだ
その少女、ナギサは覚えている状況を思い出してみた
(えっと・・・・・・たしかユーリがみんなの料理に睡眠導入剤を入れて、でもなぜか私のには入ってなくて・・・・・・
それで自分の剣を持って行こうとしたのを私が止めて、そうしたらえっと・・・・・・その・・・告白されたん・・・・・・だよね)
思い出せば思い出すほど顔が赤くなってくるナギサ
(えとえと・・・・・・私も好きだったから、それをオッケーして・・・・・・その・・・キスしたんだよね)
顔を赤くして体をくねくねしだす始末。だがその先を思い出したナギサは、どんどん暗い表情になっていく
(そのときに私にも睡眠導入剤を・・・・・・わかってる。私を危険に晒したくなかったことは・・・・・・わかってるけど)
いくらなんでも1人で帝国軍と戦うなんて無茶・・・・・・無謀だ
だがナギサは気づいた。空はすでに蒼天となっている。にもかかわらず町はいつもと変わらず活気付いているようだ
「・・・・・・とにかく、確認しないと」
まだ誘導剤が効いているらしくまだ足元はおぼつかないが、それでもなんとかその部屋から出た
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