序章~決意~

2/8
796人が本棚に入れています
本棚に追加
/132ページ
「・・・・・・ん・・・?」  場所はオズウェル城。そこの食事室で壁に寄りかかって眠っていた少女が、眠い目を擦りながら目を覚ます  しばらくボーッと周りを見渡していたが、やがて思い出したように立ち上がる 「・・・・・・ユーリ? ・・・・・・どこ!?」  少女はユーリの名前を辺りに叫び散らすが、無論なんの反応も示さない  辺りにいるのはクラナス、ユーリ、ナギサを除く計10人のメンバーが机で寝ているだけだ  その少女、ナギサは覚えている状況を思い出してみた (えっと・・・・・・たしかユーリがみんなの料理に睡眠導入剤を入れて、でもなぜか私のには入ってなくて・・・・・・  それで自分の剣を持って行こうとしたのを私が止めて、そうしたらえっと・・・・・・その・・・告白されたん・・・・・・だよね)  思い出せば思い出すほど顔が赤くなってくるナギサ (えとえと・・・・・・私も好きだったから、それをオッケーして・・・・・・その・・・キスしたんだよね)  顔を赤くして体をくねくねしだす始末。だがその先を思い出したナギサは、どんどん暗い表情になっていく (そのときに私にも睡眠導入剤を・・・・・・わかってる。私を危険に晒したくなかったことは・・・・・・わかってるけど)  いくらなんでも1人で帝国軍と戦うなんて無茶・・・・・・無謀だ  だがナギサは気づいた。空はすでに蒼天となっている。にもかかわらず町はいつもと変わらず活気付いているようだ 「・・・・・・とにかく、確認しないと」  まだ誘導剤が効いているらしくまだ足元はおぼつかないが、それでもなんとかその部屋から出た
/132ページ

最初のコメントを投稿しよう!