噂話

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『えっ…と、昨日、隣のクラスの篠山さん…そっか、いつもの、そうよね、いつものからかいよね』 ぼそぼそと自分に言い聞かせるかのように、先程までの勢いもどこへやら、静かに座って残りのポテトをもそもそ食べ始めた。 『ごめんね、また騙されちゃってるんだよね、ごめんね』 そう言いながらも真っ青の顔だけは変わらず、話はそこで途切れた。 篠山…って。 篠山は、三日程前から家出をしていて、捜索願いも検討しているという話じゃなかったか。 家出のわりには携帯も財布も、上着すら持たずに出ていったらしい。 その不審点から事件の可能性ありと、捜索願いまで話が発展しているのだった。 その篠山に昨日聞いた…? 『ねぇ、そんな怪談話よりも篠山の居場所、親に知らせてやった方が良くない?』 真剣に提案する私に、マリは小さく首を横に振った。 もう、無駄だと…。
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