84人が本棚に入れています
本棚に追加
『本当にやるのかよ?!』
オレは、暁があれを本当にやるのか半信半疑だった。
今までいつも一緒に居たが、暁がこんなに大胆なやつだとは思わなかった。
『当たり前だろ!
修学旅行のあの場面で、やるのが男だろ。
仁はやらないのか?!』
暁が真剣な眼差しを送ってくる。
『いやいや、オレもやりたいけど、勇気が出なくってさ。』
オレはあれをやるのが、心底恥ずかしい。
もしダメだったら、みんなの前で赤っ恥だ。
『考えてみろよ。
あの状況で言われたら、誰でもトキメくぜ。』
それは、暁だからだろ!って突っ込みたくなったが、抑えた。
暁は、今夜のあれで、亜季に告白するつもりだ。
しかし暁は、どうして亜季を好きになるのかね。
正直、あの性格だと、尻に敷かれるのが目に見えてるのだが。
告白するんなら上手くいって欲しいとは思うけど。
それよりも、オレが真由美に告白か…。
正直、自信がなさすぎて、勇気が出ない。
今夜のあれの話題でヒソヒソと会話をしていると、バスが出発してから、1時間が経過し、残りの距離も半分というところで、俺たちはパーキングエリアで10分の休憩を挟むことになった。
最初のコメントを投稿しよう!