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ここはイストラルド大陸中央に位置する小国ラングノート王国。
この大陸には大小複数の国家が存在している。特に大陸中央には比較的小規模な国家が集中している。
その中の一国、ガストール帝国がどのようにして兵力を集めたのかは不明だが、強力な軍事力を持つようになり、周辺の国々へと侵略していった。すでに数ヶ国はガストール帝国の支配下にある。
そして、その軍勢は今まさにこのラングノート王国の中枢でもあるラングノートにも迫ってきていた。
現在は真夜中の2時ぐらいだろうか。すでに敵の兵士は城内に進入している。私、王女親衛隊長のリースは守るべき主君の寝ている部屋へと駆けていった。服装は鎧の下に着ている動きやすい布の服のみ着て、背中まで伸びた長くて青い髪の毛は乱れたままだ。そして主君である王女エリスティーナの寝室のドアの前まで来るとノックもせず勢いよく開ける。
「姫様、敵襲です!起きてください!」
王女はまだこの状況に気づいていないようだ。気持ちよさそうに眠っている。肩までまっすぐに伸びた金色の髪は月の光で綺麗に輝く。その顔はまだ幼い。聞いた話ではまだ16歳だという。頭にはラングノート王家に代々受け継がれている髪飾りをつけている。よっぽどのお気に入りらしい。
「むにゃ、むにゃ・・・いやぁん、だめよぉリース、そんなところさわっちゃぁ・・・」
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