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「しかし!」
「姫様が生きていればラングノート城を取り戻し、再興することもできます。しかし、姫様がここでなく亡くなられてはそれも叶いません。」
「いたぞ!こっちだ!」
遠くから叫び声が聞こえる。帝国兵だ。
三人の帝国兵がこちらに向かってくる。
「うぉおおっ!」
「でりゃああっ!」
アーヴィン将軍は手にしているハルバートを振るい、向かってきた帝国兵を斧状の部分で切り裂いた。一撃で血しぶきを吹き出しその場で倒れてる帝国兵達。姫様はその光景を目に後ずさりをして驚いている。私の目からしても将軍はやはり強い。
「リース、貴公も姫様と共にゆくのだ。姫様をお守りしろ!」
「は、はい!わかりました!さぁ、姫様、こちらへ!」
私も将軍の強さに一瞬時間が止まってしまったが、将軍の言葉で我に返った。姫様を脱出口まで誘導するように走り出す。そして脱出口にたどり着いた。壁に仕掛けがあり、燭台の裏に隠されたスイッチを押すと壁の一部が扉のように開き、脱出口が開く。王族に近い、一部の人間だけが知っている脱出口だ。
「姫様、こちらから城外へ脱出できます。」
その穴は比較的小さく、四つん這いにならないと入ることはできない。そしてなにより
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