プロローグ

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「悠介は、すずらんの丘に話しかけるのが好きだよなぁ」と寿郎さん。 「本当に。でもここに愛着を持ってくれてるんだなって思ってるから、私は嬉しいわね」と正子さん。 この2人には実子がおらず、それでも子供が好きだったため孤児院を建てたそうだ。 寿郎さんはなかなかお金持ちの家の次男で、 お兄さんの瀧郎(たきろう)さんの助けで孤児院を建てたらしい。 瀧郎さんはがっしりして、豪快な性格の人で怖そうな顔をしているがすごく優しくて子供好きだ。 瀧郎さんが独身なのが俺は不思議でならない。 すずらんの丘の中に入ると、ちびたちが飛びついてくる。
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