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目が覚めたらそこは病院で。
俺はあたりを見回して、父さんと母さんを探した。
両隣は知らない人。
違う病棟にいるのかな?
看護婦さんが目の前を通り過ぎようとした。
が、俺が起きていることに気付いてくれたようだ。
「悠介(ゆうすけ)くん、おはよう!
具合はどうかな?」
と話しかけてくる。
「大丈夫だよ」と答えると、
「そっか!
頭は?…痛くないかー。
腕は動く?…うん、動くね
足は?…うん、一通り大丈夫みたいだね。
じゃあ、悠介くんの名字は何かな?」
一通り俺の体の具合を聞いて、脳の状態を調べるのか。
生憎事故の様子もくっきり覚えている。
名字なんか余裕で言えるに決まってるじゃないか。
「神谷(かみや)だよ。事故の様子も覚えてる。
ね、父さんと母さんは?」
途端に顔が曇る看護婦さん。
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