プロローグ

6/22
前へ
/80ページ
次へ
俺が呆然としていると、看護婦さんが心配そうにしながらも説明してくれた。 俺たちの乗った車は、後ろから追突されその弾みで電信柱に衝突した。 ここまでは覚えている。 他の車も巻き込まれ、俺たちの車にさらに2台車が衝突。 「玉突き事故」と言うそうだ。 父さんは、電信柱に衝突したときに即死。 母さんは2台目の車が衝突してきたときに死んだらしい。 俺が生きていたのは、奇跡だと言われた。 看護婦さんは、「ご両親が悠介くんを守ってくださったのね」と言っていたが… 俺は、父さんと母さんがいないなら生きていても無駄だ、と思った。
/80ページ

最初のコメントを投稿しよう!

24人が本棚に入れています
本棚に追加