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「なっ何だったんだ?」
もう一度テレビに目を向けると、アルタイルの星が消えていた。
その星は、光の目の前に出てきていた。
画面の中にあった星が、今は光の目の前に浮いている。
何が何だかわからない光は、じっとその小さく青白く光っている星を見ている。
光が星を触ろうとした瞬間、星は動き始めて光の指輪へと入っていく。
指輪はさっきまで光など発していなかったのに、今は青白い光を発している。
『ニンショウカンリョウ。ジキヒコボシトウロクカンリョウ』
指輪からそのような声が光に届く。
認証? 次期彦星?
光はなぞの言葉の意味がわからず、ただ唖然としていた。
『光ー! 聞こえるか?』
声変わりのしていない小学生の男のぐらいのかわいい声が聞こえる。
この声は光の耳ではなく頭に直接、流れ込んでくるように聞こえる。
「なんだ、この声!? 一体どこから、聞こえてるんだ?」
『よかった、聞こえた。ひかるーその指輪を少し擦ってみてくれないか』
光はただ、その声の言うとおりに従い、青色の指輪を擦る。
擦ると指輪からなぞの生物が出てきた。
その姿は、青色で風船のような形をした体、猫の耳が生え、左耳には星がついており、背中から羽が生えている、体から猫の尻尾が生えている。
その見たこともない生物は、浮いている……
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